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対 談

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さいたま市市長清水勇人氏

新しい試みを次々と実現

角田 清水市長さんのご出身はさいたま市ですよね。当時は大宮市でしたでしょうか。
清水 厳密に言いますと生まれたのは戸田市なんですよ。でも小学校はさいたま市西区の植水小学校です。当時はさいたま市ではなく大宮市でしたが…。その後、中学校から30歳くらいまでは浦和市に住んでいました。
角田 そうなんですか。私はいま西区に住んでいます。いつも植水小学校の前を通って通勤していますよ。
清水 植水小学校の付近は自然豊かな場所ですね。
角田 今でも小学生たちが田んぼのあぜ道を歩いて通学する風景が見られます。
清水 当時もまさにそんな感じでした(笑)。
角田 さて、本題に入りましょう。まずお尋ねしたいのは「さいたま市みんなのアプリ」についてです。お店での支払いなどに使えるアプリですよね。これはどのようなお考えでお作りになったのでしょうか。
清水 まず、市民の皆様の暮らしをより便利にしようということと、地域経済をもっと元気にしたいという思いからはじめたものです。地域経済の冷え込みや民間消費の域外流出、キャッシュレス手数料の流出、地域コミュニティの希薄化といった地域課題を解決する手段の1つとしてデジタル通貨が有効だと考えたんです。
角田 支払いに使えるアプリと言えば既にいろいろなモノがありますが、あえてこのようなアプリをお作りになる理由というのはどのようなことでしょうか。
清水 はい。これはですね、買い物やチャージなどが簡単にできて、しかも大きなポイントがつきます。でも単なるデジタル地域通貨というだけではないんです。さいたま市の様々な行政サービスのアプリを統合していまして、まさにこれからさいたま市がデジタル化をしていくシンボル的なものになっていくものなんです。
角田 行政サービスですか。
清水 はい、スマホがあれば住民票の移動が出来ますし、あるいは保育園の手続きも出来ます。このような様々な手続きが区役所に出向くことなく出来ます。現在でもすでに7割くらいが実現していますが、令和7年には手続きの電子化が概ねできあがります。
角田 令和7年といえばもう来年ですね。すごいスピードですね。
清水 これが出来ますと市の職員の効率化にもつながります。それによって市民の皆様がより豊かに生活できるようになりますし、地域経済も活性化すると思っています。あと図書館利用者カードを使っている方にとってはとても便利だと言われています。私の家族も図書館を利用するんですが、スマホで本を借りることができるので使い勝手が良いようです。
角田 なるほど。このアプリでは「たまポン」と「さいコイン」という表記がなされています。つまりポイントがつく「たまポン」、デジタル通貨としての「さいコイン」ですね。それに加えて行政サービスも出来るようにしていこうとなればまさに3本柱の強力なアプリになりますね。これ1つあれば何でも出来てしまう。
清水 その通りです。アプリは1つでいろいろなことが出来ます。
角田 先日、私もインストールしてみました。登録の段階でチャージを出来るようにしようとしたんです。でもまだ途中で止まっていて登録が完了していないんです(笑)。この辺が少し難しいと感じている人もいるようですが…。
清水 金融機関の口座とひも付けをする段階で、金融機関のセキュリティが厳しいものですから何段階かの手間がかかるようですね。ここが難しいと感じる方もいらっしゃるようです。でもここまで出来ればあとは簡単です。
角田 このアプリは使う市民の方がもっと増えるためには登録されているお店の数も増えていくと良いですよね。今現在はどのくらいの数になっているんですか。
清水 現段階で登録されているお店は約1500店舗あります。またダウンロードしていただいている方は約6万1千人くらいになっています。でも毎日どんどん増え続けています。
角田 さいたま市民の人口が130万人超えですか。小さな子どもさんは別として、利用者が増えていくと良いですよね。
清水 今年度末までに5000店舗、20万人という大変高い目標を掲げています。
角田 これの利用者はさいたま市民でないとダメなんですか。
清水 いえ、さいたま市民でなくても大丈夫です。例えば住んでいなくても通勤でさいたま市に来ている方とか、遊びで来られた方でもポイントを受けられますし、支払いも出来ます。
角田 通勤通学者でなくて、まったくさいたま市と関係ない方でも使えますか。
清水 もちろん使えますが、登録されているお店がさいたま市内の店舗ですので、さいたま市でお買い物をしていただかないとね(笑)。
角田 なるほど、登録店舗はさいたま市内のお店だけなんですね。
清水 そうなんです。
角田 アプリのチラシにはパパママ応援ギフトというのが書かれていますが。これはなんですか。
清水 まもなく赤ちゃんが生まれる方とか、生まれて間もない方々を対象に国から5万円の補助を出しているんですが、これを現金ではなくて行政ポイントで受け取っていただくとそれに3500円分のたまポンが追加されて合計53500円相当のポイントとなります。
角田 なるほど、それとは別に1万円のチャージをすると2000ポイントもらえるというのもありますね。これは誰でもいいんですね。
清水 はい。初回だけですが、1万円のチャージで2000ポイントつきます。次回からもチャージ金額3%分のポイントがつきます。
角田 ほう、かなり高率ですね。
清水 ペイペイなど通常では0.5%から1%くらいですからそれと比較するとかなり有利です。またお店のほうも通常では決済手数料が3%から5%くらいかかりますが、みんなのアプリでしたら2%以下です。
角田 お店にとっても有利なんですね。
清水 さらにお店では処理する機械も必要ありません。QRコードだけですので導入も簡単です。3方良しのアプリです。
角田 これは増やしていかないといけないですね。さて、ここで話題を変えましょうか。いま実証実験で小型の電気自動車のシェアをやっていますよね。これはどういうことで始められたんですか。
清水 自家用車での二酸化炭素の排出量が他の都市と比べてさいたま市は多かったんです。それを低くしようと言うことで電気自動車の普及促進をはじめました。そのために電動アシスト自転車やスクーター、そして小型の電気自動車のシェアをしています。
角田 利用するにはスマホなどで登録するんですね。
清水 はい。24時間365日利用できます。また市内全域どのポイントからでも利用できますし、ポイントのあるところでしたら利用を始めたポイント以外に返却することも出来ます。つまり同じ所に帰らなくても良いんです。
角田 これは自転車が先に始まったんですか。
清水 そうです。最初は市で単独で始めたんですが、1つのポイントを作るのにかなりの費用が発生するので、今は民間事業者と組んでやっています。これでポイントが一気に増えました。
角田 何カ所くらいあるんですか。
清水 437ヵ所ですね。台数は約5300台あります。
角田 すごい数ですね。最近セブンイレブンなどでみかけますが、あれもそうなんですか。
清水 そうです。さらにコンビニだけじゃなくて区役所の前とか文化センターなどの前などにもあります。全ての移動で利用する方もいますが、例えば自宅近くのポイントからバス停や駅の近くのポイントまで利用してそこに乗り捨ててバスや電車に乗るといったような使い方をする方もいらっしゃいます。
角田 あの自転車は電動アシスト自転車ですね。
清水 はい。ですから高齢の方や体力の無い方でも利用しやすいですね。
角田 使用料金は自動引き落としですか。
清水 カードなどで落ちますね。利用料金は30分で130円です。
角田 それは自転車ですね。電気自動車の場合は?
清水 15分で220円ですね。
角田 ところで小型電気自動車のポイントは今何カ所ですか。
清水 現在は15ヵ所ですね。台数は20台ほどです。
角田 これらの事業も市民にとって大きな利便性があるばかりでなく、二酸化炭素を減らしていこうという趣旨にも合致しますから素晴らしいことですね。
清水 そう思います。
角田 ここで話題を変えますね。学童の放課後の過ごし方について、さいたま市では今後、画期的な方法を取り入れると聞きました。公設の放課後児童クラブを廃止するそうですね。これはどういうことですか。
清水 さいたま市としては子育て支援を拡充していこうということです。これまで保育園の待機児童ゼロを目指してきまして今は3年連続でゼロになっています。もう一方で放課後児童クラブについて、これまでも増やしてきたんですが、それでも足りないということがあります。そこで公設の放課後児童クラブから転換して、放課後子ども居場所事業という新しい事業の導入を始めました。学校施設を活用することで、定員を設けず希望する全ての児童を受け入れることができるものです。両親が働いていない家庭は5時まで、働いている家庭は7時までご利用いただけます。これは学校の先生にやってもらうのではなくて事業者にやっていただきます。
角田 学校の外に放課後児童クラブを作るのではなくて、学校の中でそのまま預かるということですね。料金はどのくらいになりますか。
清水 5時までは1ヶ月4000円です。7時までの場合はプラス4000円ですからあわせて8000円ですね。今現在も公立の放課後児童クラブは8000円ですから同じくらいの料金です。
角田 学校の中でそのまま預かってもらえるというのはいいですね。私たちが子どもの頃はカギっ子と言われていました。両親がいない家に帰ってくると隠してある鍵を使って家の中に入るんです。それでまた遊びに出かける。
清水 私の子どもの頃もそうでしたよ。
角田 民間の放課後児童クラブでは車で子どもを迎えに来るところもありますね。学校の近くに数台の車が並んでいる光景を見たことがあります。
清水 民間の場合は単に預かるだけでなく、英語を教えたり、スポーツを専門に教えてくれるような所もあります。これはこれで喜んでいる方もおられますね。そのように様々な選択肢を用意できるというのも良いことですね。
角田 清水市長さんになられてからずいぶん新しい試みが実現されていますね。今お話しいただいたこととは別に11月にはツール・ド・フランスさいたまクリテリウムが開催されます。
清水 今年は史上初めてロードレースのコースの一部としてさいたまスーパーアリーナのメインアリーナを通過します。このようなイベントや子どもの自転車免許などの事業を通して自転車の事故も減少しつつあります。
角田 それは素晴らしいことですね。クリテリウムも楽しみですね。そのほかにさいたまマラソンや大宮の盆栽村100周年のイベントなど注目すべき行事が連続しますね。それだけに市としても大変忙しくなるでしょうが、ぜひ頑張っていただきたいですね。
清水 いま週1回以上スポーツをする人の割合が増加しています。私が市長になった頃は4割位でしたが今は7割を超えています。これもウォーキングやマラソン、自転車などが最大の要因になっていると思います。
角田 素晴らしいことですね。ご多忙な毎日でしょうが、これからも頑張っていただいて素晴らしいさいたま市にして下さい。ありがとうございました。