渡部由以子

バルーンアート3連勝

 

  • 渡部由以子さん

  • 角田 ご出身はどちらでしたか?

    渡部 北海道です。もう北方領土が見えるような場所でした。

    角田 なるほど、北海道の東の方ですね。

    渡部 はい、野付郡という

    角田 なるほど、で、こちらに来られたのはいつ頃なんですか。

    渡部 大学に入る前から上京していました。大検をとって大学に入学したんです。

    角田 それはすごい。大検を取ったと言うことは、高校は出ていないんですね。

    渡部 高校は2年生の終わりまでは通っていましたが、途中で東京に出てモデルの仕事をしながら大検を取りました。

    角田 でも大検を取るって、かなり大変なことでしょ。

    渡部 でも、私は高校に2年間通っていましたので、大検で必要だったのは2教科だけだったんです。だから、これはいけそうだなって思いました。

    角田 でも頑張りましたよね。ところでこのようなバルーンアートというものに興味を持たれたのはなにかきっかけのようなものがあったんですか。

    渡部 2010年に家族と栃木県のハイランドパークっていう遊園地に行ったんです。

    角田 那須高原ですね。

    渡部 はい。そこで風船が配られていたんです。息子がそこに並んで「剣」を作ってもらったんです。そうしたらとても喜んでいつまでも持っていました。こんなに喜ぶんだったら私が作ってあげられたらいいかなと思って始めたんです。それからどんどん大きな作品を作るようになっていきました。

    角田 ということは渡部さんが子どもの頃などに出会ったわけじゃなかったんですね。

    渡部 そうなんです。でも大学が表現学部イメージ文化学科というところでしたし、なにかを創作するという行為はもともと好きだったんです。

    角田 そのイメージ文化学科というのはどのような勉強をする学科なんですか。

    渡部 漢字の語源を調べたり、宗教だったり、写真の文化をイメージから連想させるジャンルとして学んだりします。卒論では自主制作の映画を撮りました。

    角田 ほう。どんなテーマの映画だったんですか。

    渡部 女性同士の恋愛、同性愛をテーマにしたものでした。

    角田 渡部さんがその映画を作った時代はずいぶん前ですか。今でしたらLGBTなどが注目されていますから珍しくはないかもしれませんが、その時代ではかなり珍しい分野ではありませんでしたか。

    渡部 確かに今ほど注目はされていませんでしたね。でも私が通っていた大学にはそういう方が多かったんです。だから私にとっては身近なテーマでした。フェミニズムの授業があったりもしたんですよ。ですからそれに影響されて作りましたね。

    角田 そのような下地があったからこそ、クリエイティブな作業が好きだったんでしょうね。

    渡部 そうですね。大好きでした。小学生の時から机に向かっていると何をしているかというと、工作をしていたくらいです。

    角田 授業中?(笑)

    渡部 違いますよ。自宅での話です(笑)。よく勉強してるなと親は安心していたんでしょうが、私は勉強じゃなくて工作をしていたんです。

    角田 どんなものを作っていたんですか。

    渡部 練り消しですね。消しゴムをひたすら削って練って色をつけてみたいな(笑)。あとは箱の展開図を書いて箱を組み立てたりしてましたね。作るのは昔から好きでしたね。

    角田 確かにね、何かを作るのが好きな人というのは子どもの頃からその片鱗は見せていましたよね。ところでバルーンはどうでしたか。

    渡部 バルーンについて言えば、子どもの頃は丸いバルーンしかなかったんです。で、消防団のフェスティバルが年に1度あって、バルーンを配るんです。それが、欲しくて、もらえたときは本当に嬉しかったんです。

    角田 なるほど、子どもの頃のそのような気持ちが潜在意識の中にあったのかもしれないですね。

    渡部 この仕事を始める前にも結婚式でバルーンリリースと言ってバルーンを皆で離すというのがありましたけど、それも自然にやっていました。ですからバルーンも元々好きだったんだと思います。

    角田 丸い普通の風船ですよね。

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    渡部 はい。

    角田 ヘリウムガスが入った風船を空中に飛ばすというものですよね。

    渡部 そうですね。

    角田 いま渡部さんが作られているこのような永井風船って、私が子どもの頃にもあったように記憶してます。こんなふうにねじったりして作品にするというのはなかったとは思いますが

    渡部 ありましたか?

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    角田 なかったのかなぁ。記憶が定かではないですが、もしかすると私の息子達が子どもの頃にあったのかもしれない。ところで、今、渡部さんが作っているこのような作品ですが、スーパーで子どものために作ってあげたいと思われてから、どうしましたか? 誰かに教えてもらうとか

    渡部 スーパーでセットが売られていたんです。それを買ってきて始めたんですが、大苦戦でした。恐る恐る、怖い怖いと感じながら

    角田 ああ、バルーンが破裂するんじゃないかと怖かったってことですよね。

    渡部 パンパン割れながら作りました。

    角田 やっぱり割れちゃうんだ。

    渡部 割れましたね。空気の圧力を変えないと割れてしまうと言うことを知らなくて、そのままひねっていたので割れてしまいました。

    角田 最初は怖いでしょうね。

    渡部 怖かったですよ。でも何ヶ月かするとだんだんコツを覚えてきて、楽しくなってきました。もっと良いもの、もっと良いものて、だんだんエスカレートしていくんです。息子の誕生日などにはたくさん装飾するんです。そうすると衣までも喜ぶんです。

    角田 息子さんは今おいくつなんですか。

    渡部 今10歳で、小学校4年生です。まだ喜んでくれるんですよ。

    角田 それはいいですね。ところでここに飾ってあるこの作品を作る時って、頭の中で想像して始めるんでしょうけど、下絵とかを描いたりしないんですか。

    渡部 絵を描いたりというのはありますけど、これは写真を見ながら作りました。足や羽の形は何となくひねりながら、ああじゃない、こうじゃないとやりながら作るんです。これだとロスは出るんですが新しい発見もあるんです。

    角田 色々な色の風船をひねっていますが、1本の長さはどのくらいですか。1メートルはない?

    渡部 1メートルはないですね。

    角田 複雑にからんでいるから、どの風船がどうなっているのか、よく分からないです(笑)。

    渡部 ぜんぶ、編み込みですね。

    角田 下の土台の部分は1本の風船では一回り出来ないでしょうね。

    渡部 これは2本をつなげていますね。これがドレスの基本の編み方なんです。これをもっとくみ上げていけばドレスになります。今回のこれは富士山を表しています。

    角田 スカートの作り方で土台である富士山ができたわけだ。上の白い部分は雪ですね。下になすびがあって上に鷹。あれ、これって

    渡部 はい、「一富士二鷹三茄子」です。お正月ですからね、おめでたいテーマで作ってみました。モデルをやっていた関係で、ファッションにも興味がありました。バルーンでドレスが作れると言うことを知って習いに行ったんです。

    角田 どちらにならいに行かれたんですか。

    渡部 バルーンの問屋さんが講師を呼んで講座を開きました。世界で有名なバルーンアーティストに教えてもらえるということでしたからすぐに埋まってしまうんです。ですから開始と同時に申し込みました。

    角田 これらの作り方には基本というものもあるんですよね。

    渡部 はい、もちろんそうです。書籍やネットなどで作り方を発信されている大御所と言われる方々が何人かいらっしゃいます。それを見た人は皆が同じ作り方を学んでいきますので、みんな同じような作品になってしまいますね。

    角田 基本を土台にしながらも、そこから基本を離れて自分独自に作り出した作り方というのもあるんですか。

    渡部 はい、あります。去年の6月にツイスターズ2018in青森のドレス部門で優勝した作品では誰もやったことのない作り方をしています。

    角田 その大会は毎年開催されているんですか。

    渡部 はい、去年は青森でしたが、毎年開催地が変わります。

    角田 優勝されたんですね。すごい。

    渡部 実は2連覇だったんです。

    角田 ほう、ますます凄い。

    渡部 このような大会は日本では3つあるんです。2月、6月、8月なんですが、その8月の大会でもコスチューム部門で優勝しました。

    角田 ということは3連勝だ。そうなると他の人から注目される立場になりますね。渡部さんの作り方をまねしようとか

    渡部 そうなると嬉しいですね。

    角田 当然出てきますよ。ところで大会に出すだけじゃなくて、どのような場所で発表したりしているんですか。

    渡部 バルーングリーティングと言って、企業などに呼ばれてキャラクターを作るところを見せながら作品を配ったりします。

    角田 それらは小さな作品ですね。大きな作品は?

    渡部 イベントなどで大きな作品を展示したりします。先日もハロウィンパーティーがふじみ野市であったんですが、そこでふじみ野市のキャラクターであるふじみんを作りました。

    角田 その場で作る小さなキャラクターというのはすぐに出来るんですか。

    渡部 そうですね、1分、2分で出来てしまいます。配り始めると行列になりますので、お子さんが飽きないように素早く作れないと困るんですね。

    角田 教室を開いて教えたりはしてますか。

    渡部 呼ばれれば出向いて教室を開きますよ。でも息子が中学に入ったら、本悪的に増やそうかなと思っています。

    角田 そうなんですね。ところでイベントや教室などで渡部さんに連絡したい場合は?

    渡部 ホームページにフォームメールがあります。

    https://www.yuikowatanabe.com/です。またはお電話でお願いします。番号は080(3244)5770です。

    角田 有り難うございます。ますますのご活躍を!